「1億総カメラマン」
こんにちは。株式会社Rayoflightの木村です。
近頃1億総~というのはよく聞きますが、スマホやSNSの普及を災害時こそ活用したいですね。
地震が起きた後、気象庁から発表される「震度」が、自分の体感と違うと思ったことがあるのではないだろうか。そのズレをスマートフォンアプリで補うのが、報道ベンチャーのJX通信社が提供する「精密体感震度」機能だ
発表震度と体感にズレが出る理由の一つは、震度計の設置場所と自分のいる場所が少し離れているからだ。気象庁の震度計が置かれているのは全国約4300カ所なので、単純平均すると市町村ごとに2~3カ所となる。設置場所と離れていると、揺れが異なる可能性があるし、地盤の揺れやすさや建物の揺れやすさなどによっても、体感の震度が変わる。
このようなズレを多くの人の体感震度で補い、早く正確な防災情報として役立てようというのが「精密体感震度」の取り組みだ。
■ アプリユーザーが一斉に体感を入力
人々の体感震度の収集には、JX通信社が提供しているニュース速報のスマートフォンアプリ「NewsDigest」を使う。NewsDigestはニュース速報、地震・災害速報、鉄道情報などを伝えるニュースアプリで、月間アクティブユーザーは100万人を超えるという。
同社は2020年8月、このアプリに「精密体感震度」の機能を追加した。
地震が起こったとき、NewsDigestユーザーは感じた揺れの震度を「なし」から「7」までの10段階(5~6は5弱5強6弱6強の4段階に分かれている)でアプリに入力する。体感震度が4以上の場合は、さらに「塀が倒れた」「本棚の本が落ちた」「特に目立った被害はなかった」というような項目から被害内容を選択する。
JBpressより引用https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/63069?page=2
地震発生時には揺れを感じたユーザーが一斉に報告してくるため、「緊急地震速報から10分程度で、どのエリアの揺れが大きく、どんな被害が出ているのか、おおよそ把握できる」と同社の米重克洋社長は説明する。
個々のユーザーは10段階の「震度階級」を正確に判断できるわけではないが、多くのデータを集めることにより、大きな誤差が出ないようになっている。
このようにして、きめ細かいエリアでの揺れを可視化できる。「道路を1本隔てただけで震度が変わるとも言われる。地盤や建物によっても揺れやすかったり、揺れにくかったりする。収集・蓄積したデータを解析すれば、地盤情報の強化や建物の耐震補強など防災や減災に役立てられる」(米重氏)。
この情報は自治体も活用できるだろう。たとえば「塀が崩れた」といった報告が多い地域では、大きな被害が発生している可能性がある。自治体、警察、消防などが被害状況の全貌を把握するより前に、優先的に救助や復旧に向かう地域を想定したり、体制を整えたりできる。
■ “1億総カメラマン”の時代に
JX通信社のもう一つの主力サービスが「FASTALART」(ファストアラート)だ。Twitter、Facebook、Instagramなどのソーシャルメディアを流れるデータから、災害・事故・事件などの情報を検知し、公共インフラ企業や自治体などに配信する。
FASTALARTもNewsDigestの「精密体感震度」も、多くの一般の人、つまり“ソーシャル”からの膨大な情報を基に、防災に生かそうという取り組みだ。
これを米重社長は「“1億総カメラマン”の時代になった」と表現した。
「ソーシャルメディアが社会の隅々にまで浸透したことで、広い範囲を対象に圧倒的に多くの情報を、漏らさず素早く集められるようになった」。
FASTALARTは基本的に、ソーシャルメディアの投稿をすべてシステムに取り込んで解析する。画像の有無やキーワードによる絞り込みはしていない。
大きな特徴は、画像や動画がないテキストだけの投稿でも、何が起きているのかを判断できることだ。
「画像や動画を解析するAIを用いた同種のサービスはあるが、テキストデータだけで災害や事故を検知できるものは珍しい」(米重社長)という。
たとえば、ソーシャルメディアで「近くの川が騒々しいけど事件でもあった?」という投稿があったとする。
FASTALARTは同じ時間帯の関連する情報を探し、「××川で溺れた人がいるみたい」や「××川にレスキュー隊」などの投稿が確認できると、「××川で水難事故」が起きた可能性が高いと判断する。「テキストだけの投稿にも災害や事故に関係する情報はたくさんある。FASTALARTはそれらを逃さない」(米重社長)。
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